「裏店に住む人々の職業は多様であった。色々な職業が江戸で必要とされたことにもよるが、同時に面倒な奉公などを嫌った人たちが、裏店の貧しくとも気楽な生活を好んだという点も、江戸では欠落人が多かったことからも推測されるのである。これらの人々の職業は大別して、棒手振など天秤をかついで魚や野菜などを売りあるく小商人や、大工・左官をはじめ多様の小職人、人足などの日雇いの三種にわかれる。幕末のある町では、個数一四三戸のなかに七四種類もの職業があったほどである。」とある。
裏店に住んでいる人たちはどんな人たちなのか、どんな職業があったのかを知った。欠落人という言葉も知った。
それにしても町というものが小さな範囲でしかなかったうえ、たくさんの人が住んでいたということが驚きである。
江戸の裏店などの様子が書かれている小説を再び読んでみたい誘惑にかられる。これから読めばまた違った味わい方ができるだろうと思うからである。
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